認定こども園は幅広い年齢層を受け入れており0歳児から5歳児までが入園できますが、年齢によって要件が異なり、入りやすさにも違いがあります。当記事で認定こども園の利用と子どもの年齢の関係について紹介し、入園までの流れについても簡単に紹介していきますので参考にしてください。
認定こども園に入園できる年齢
認定こども園が受け入れている子どもの年齢、またその要件などを以下にまとめます。
0歳~5歳が対象
認定こども園は保育所と幼稚園の役割を兼ね備える施設ですので、受け入れ年齢についても幅広く「0歳児から5歳児まで」の子どもが入園できます。
特に保育所の待機児童は現代社会が抱える大きな問題であるところ、認定こども園として新たに受け皿を設けることで改善されるのではないかと期待がされています。
なお、0歳児に関しては注意が必要です。「0歳児からの入園が可能」といっても、0ヶ月から預けられるわけではなく月齢の条件が園によって定められていますので、一定以上の月齢に達していなければ預けることはできません。
月齢の基準は園によって異なり、生後2ヶ月や3ヶ月から受け入れを始めている園もあるものの、「生後6ヶ月以降なら0歳児として入園が可能」と定めている園が多いです。そのため入園のタイミングで半年を経過していないときは、翌年の1歳児クラスでの入園を目指すことになるでしょう。
どうしても0歳のうちから入れたいと考えるのであれば、いくつかの認定こども園の基準を調べて受け入れ可能な園を複数見つけておく必要があります。各園について調べる際は市区町村の窓口で聞いてみると確実です。
0歳~2歳は「保育を必要とする事由」が必要
認定こども園では0歳児から5歳児まで受け入れていますが、全年齢で入る条件が同じということではありません。0歳児から2歳児については「保育を必要とする事由」が条件として定められており、この事由が存在していないときは入園ができません。
そしてこの「保育を必要とする事由」とは、次の事由のことです。
- 就労をしている
※フルタイムに限らず、パートやアルバイト、夜間、居宅内での労働も広く含む。 - 求職活動をしている
- 起業準備をしている
- 妊娠している
- 出産の予定がある
- 保護者に障がいや疾病がある
- 同居または長期入院をしている親族に対する看護または介護が必要
- 災害復旧
- 学校に通っている
※職業訓練校などでの職業訓練も含む。 - 虐待やDVのおそれがある
- 育児休業中で、すでに預けている子どもについて継続利用が必要である
- その他市町村が認める場合
3歳児クラスからはこの事由への該当性を問わず利用が可能ですが、認定区分が次のように異なります。
子どもの年齢 | 保育を必要とする事由 | 認定区分 |
0~2歳児 | 該当 | 3号認定 |
非該当 | ― | |
3~5歳児 | 該当 | 2号認定 |
非該当 | 1号認定 |
0歳からが入りやすい
地域によって認定こども園の入りやすさが大きく異なります。競争率の高い地域だと、子どもの年齢が高くなるほど入園のハードルが高くなってしまう傾向にありますので注意しましょう。
逆に0歳児からであれば比較的入りやすく、少しでも入園の確実性を上げたいのであれば0歳児からの入園を狙うと良いでしょう。
なぜなら0歳児の段階だとまだクラスの人数分まるまる空きがある状態であり、上のクラスになると空きが出るまで待つか、1クラスの増加分しか入園ができないからです。通常、0歳児で入園した子どもはそのまま1歳児クラスへと自動的に進級するため、定員の空きは数人分しかありません。
また、0歳児だと月齢条件の問題もあるため競争率が少し下がるのも理由の1つです。生後6ヶ月以降の子どもしか入れないとすれば、単純計算で競争率は1/2となります。
認定こども園入園の流れ
認定こども園に入るまでの流れを簡略化すると次のようにまとめられます。
- 園の見学
- 市区町村に申し込む
- 内定通知を受ける
- 入園説明会と面談
各ステップの詳細については以下の通りです。
園の見学
条件を満たす園、魅力的に思える園など、気になる園があったときは見学の申し込みをしましょう。この申し込みは園に対して直接行います。
見学は入園手続とは関係なく必須ではありませんが、実際に見てみることをおすすめします。パンフレットやホームページから受ける印象と実態が乖離していることも珍しくありません。職員の対応や実際にその場にいる子どもたちの様子をチェックし、日々持って行かないといけないものの内容など細かな点まで聞いておくと、入ってから「なんだか思っていたのと違う」という事態を避けることができます。
市区町村に申し込む
4月入園をする場合は、前年の秋ごろ(10月・11月ごろ)に申し込みを行います。
このときの手続は市区町村の窓口で行う必要がありますし、申し込み時期なども地域による差があるため注意しましょう。
内定通知を受ける
入園できる場合は内定通知が市区町村から届きます。4月入園であれば同年の1月・2月ごろに結果が分かりますので、そこからは入園準備に取り掛かりましょう。
具体的な準備物については内定した園に問い合わせて確認する必要があります。電話やメールなどで連絡を取り、入園書類を渡してもらいましょう。
入園説明会と面談
多くの園で説明会が開かれ、入園に向けて知っておくべきさまざまな事項を伝えてくれます。
また、入園説明会とは別に面談が実施されることもあります。園についての全体説明ではなく、子ども個別の事情について情報を共有するための場で、親としてもとても大事な機会ですので伝えたいことをここでしっかりと共有しておきましょう。