ちょっと前になりますが、内閣府で開催された
『企業主導型保育事業の説明会』に参加してきました。
私が行った時は、定員80名の会でしたが、ほぼ満席。
確か先月も行われていたと思いますが、定員は300名に増えていました。
全国から企業の担当者の方が集まっていたようで、注目度合に驚いたのを覚えています。
行政書士として関われるかどうかは別として、将来、子供を連れて働ける場所作りたいと常々思っていますので、すぐに参加してきた次第です。
内容としては、その後の個別相談会に重点をおいた様子でしたので、説明会自体は概要説明に留まっていました。
企業主導型保育事業とは、3パターンあります。
①企業が事業所内に保育施設を設置
②既存の保育施設を事業者が活用
③既存の事業所内保育施設を、他の企業が活用
※実際の企業とは、子ども子育て拠出金を負担していることや、保育施設は認可外保育施設と同等の基準であるなどの、さまざまなルールはあります。
簡単に言えば、自社の従業員に対して、
『会社内や近くに保育施設があるから、仕事中はそこを利用したら良いよ~』と
会社側から、従業員のお子様の保育場所を提供してくれるというわけです。
もちろん、この社内でも定員があり、保育施設に入れない場合もありますが、全国的にこういった企業を増やして、政府としては待機児童解消につなげたい考えです。
個人的には、会社内で保育施設を充実させる活動は大変良いことだと思っています。
満員電車での子供を連れた通勤の問題だとか、社内での定員オーバーの問題だとか、実際の運営費の問題など、現実的に検討を重ねなければならないことは多いと思いますが、出産後は仕事を諦めなければならないという、社会の意識がこういった活動で少しでも変わっていけば良いなと思います。
そんな中で、今年の3月、事業所内保育所で、1歳2か月の男の子の死亡事故が起きてしまいました。
このような事故を聞くと、色々な思いが錯綜して、気持ちが大変重くなってきます。
原因はお昼寝の時の『うつ伏せ寝』による窒息死とのことです。2時間に渡り、放置されていたそうです。
我が家にも1歳になったばかりの長女がおりますが、寝相がひどく、うつ伏せに近い形になるので、目が覚めたときは、必ず寝息を聞きに行きます。
実際に自分でも『うつ伏せ寝』をしてみましたが、完全に顔が真下になると、大人でも大変苦しいです。
逆に言えば、少しでも顔が横になれば息はできますし、また、完全に顔が下になるというのは、大人の場合は意外と難しいです。
特に我が家は堅めのマットを敷いているので、柔らかい布団などでなければ、顔は真下になりにくいと感じました。
保育所内では、お昼寝中に10分に1度の見回りをしたりと対応はしているようですが、寝具などの面からも、今以上の対応が必要かと思います。
事故の原因が究明されれば、運営基準が見直されて、現場でのルールが増えていくという流れになってきます。
政府は待機児童解消のために、企業主導型保育事業を増やしていきたい思惑があるとはいえ、優先順位の第一は常に、
『事故を起こさない』基準作りに徹底して欲しいと思います。
注目度が高まり、企業主導型保育事業が今後増えていくであろう今が、しっかりとした基準作りには良い時だと思います。
また、今回の事故の責任問題や経緯とは別として、保育の仕事には考えさせられます。
基準をつくり、ルールを細かく設定したとして、ルール通りにやるだけで、100%かというとそうではないのが、人を扱う保育の仕事であるのだなと思いました。
とはいえ、行政側はルールを作っていくしかなく、行政、現場の方々、利用者の方々の全ての意識が同じ方向に向いて、このような一つの活動を築いていく必要があるのだと思います。
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